走れない人の走り方
メインビジュアル

4.26(金)よりテアトル新宿にて
二週間限定上映
以降、順次公開

山本奈衣瑠

早織磯田龍生BEBE服部竜三郎

五十嵐諒荒木知佳村上由規乃谷仲恵輔

綾乃彩福山香温齊藤由衣窪瀬環平吹正名諏訪敦彦

監督:蘇鈺淳 配給:イハフィルムズ

ヨーロピアンビスタ/5.1ch/82min

やれない。やれない。だからやってく。
新鋭・蘇鈺淳監督×主演・山本奈衣瑠
切実さとユーモアが融合した、
映画にまつわるロードムービー

PFFアワード2021審査員特別賞(『豚とふたりのコインランドリー』)の蘇鈺淳(スーユチュン)監督による初長編作品『走れない人の走り方』。新人映画監督として葛藤する主人公・キリコ役に、モデルとしての活動だけでなく『猫は逃げた』以降俳優としての活躍も目覚ましい山本奈衣瑠。プロデューサー役に『辻占恋慕』などの早織、カメラマン役に磯田龍生、キリコの同居人役にBEBE、助監督役に服部竜三郎など多彩なキャストが脇を固めているほか、キリコの映画に出演する俳優役として五十嵐諒、荒木知佳、村上由規乃、キリコの父親役に谷仲恵輔、そして蘇監督の恩師でもある諏訪敦彦がチャーミングな役どころで出演を果たしている。2023年3月に実施されたユーロスペースでの修了展での上映が全回満席となるなど好評を博し、2024年3月に開催される第19回大阪アジアン映画祭 インディ・フォーラム部門への出品も決定した本作。悩みながらも理想の映画を追い求め、奔走する主人公はもちろん、映画に関わるあらゆる登場人物たちの切実さとおかしみが切り取られた一編となっている。

あらすじ

ロードムービーを撮りたい映画監督の小島桐子。だが、理想の映画づくりとは裏腹に、予算は限られ、キャスティングは難航するなど、問題は山積みだ。

ある日桐子は、プロデューサーに内緒でロケハンに向かうが、その途中で車が故障。さらにその夜に飼い猫が家から逃げ出した上、妊娠中の同居人が産気づく。様々なトラブルに見舞われ動揺した桐子は、翌朝の大切なメインキャストの打合せを反故にしてしまう。

キャストが決まらず車を直す金もない中で、撮影を実現させるための方法を模索する桐子は、あるアイデアを思いつく-。

青い軽バン
映画「走れない人の走り方」画像
映画「走れない人の走り方」画像
映画「走れない人の走り方」画像
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応援コメント

みどり0

こんな可愛い映画が芸大のシステムの中から生まれてくるとは思ってもいなかった。可愛いというのは、隅々まで気配りの行き届いた画面の中で、登場人物たちの善意が気持ちよく機能するドラマに見る側が一切の不自然や誇張を感じない状態を言う。ひとえに蘇の卓越した個性と欲望によって成し遂げられたのだろうが、美術と撮影の達成度も半端ではない。私には到底できそうにないが、ヒットする映画とはこういうもののことを言うのだと思う。だとしたら、蘇は今メジャーな商業映画にきわめて最も近いところにいる。楽しみだ。

黒沢清(映画監督)

みどり1

切実さと、軽さが奇妙に混ざり合った『撮りたいなぁ』というキリコの呟きが、不思議な説得力を持ってこのフィクションを支えている。ロード・ムービーを撮りたいという彼女の望みは、さまざまな困難に直面し、その葛藤が物語を進めもする。しかし、金がないとか、主役が決まらないなどという危機は、猫のみどりが行方不明になる以上の深刻なものではない。さまざまな人物が登場し、時にふとすれ違っただけの見知らぬ誰かにカメラはついていってしまう。誰にでも物語があり、映画の登場人物になりうるのである。みどりの演技も素晴らしいが、さながら人間図鑑のように登場する俳優たちがみな魅力的だ。蘇 鈺淳が心を砕くのは、克服すべき困難を描くことではなく、すべての人物をただ肯定することではないだろうか。「私は一人ではない」そういう世界を映画の中で実現すること。それが必要なのは、現実の世界が悲しみや危うさに満ちているからではないか? やがて蘇自身までが画面に現れ、通りすがりの少年に「笑って」とカメラを向ける。「笑って」その世界への呼びかけこそがこの映画の魂に思える。

諏訪敦彦(映画監督)

みどり2

監督の蘇鈺淳は台湾出身であり、この世界の在り様に関係してもいるだろう。それを外部からの視線というのも、ちょっと違うのだが、少なくともこの日本の情景がどこかずれて見える。そこが、『走れない人の走り方』の魅力にもなっている。映画を作りたい女性監督桐子とそれを取り巻くスタッフたちの存在は、それなりに切実でもあるのだが、それだけなら、よくある青春映画の一編で済んでしまう。映画館とビデオレンタル店の対比。前者には観客がいるが、後者にはいない。ヒロインとしての監督の他に、二人の実際の監督が出てくる。一人は諏訪敦彦であり、もう一人は蘇鈺淳自身である。この二人が桐子監督とちょっとだけ接する、その距離感が絶妙なのだ。そして桐子の妄想の中に出てくるコインランドリーの奇天烈さ。PFF2021で上映された蘇監督の前作『豚とふたりのコインランドリー』を思い出す人がいるかもしれない。

筒井武文(映画監督)

監督コメント

映画についての映画、どの監督でもやってみたいテーマのような気がします。以前「初長編でなぜそれをテーマに選んだのですか」と聞かれたことがありました。その時、こう思ったんです。三日坊主の私にとって、映画はいつまでもやり続けたい唯一のものだからだ、と。
ただ、『走れない人の走り方』は、映画に関わる人たちしか共感できない話ではなくて、何かを作っている人、好きなことをやっている人に届けることができたら嬉しいです。この作品を観て、少しでも勇気を感じていただけたら、それだけで十分です。この作品を支えてくださったスタッフの皆様、魅力的なキャストの皆様の素晴らしさをぜひ劇場で観ていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

蘇鈺淳(監督)

出演者コメント

映画の眼差し。
この「走れない人の走り方」は
桐子の眼差しそのもので、
82分通してスクリーンに出てくる
出演者それぞれの眼差しであり、
そして紛れもなく蘇監督の眼差しそのものなんだと思います。

大丈夫だからそのまま走りなさい。
桐子の大事なアイテムである貯金箱の中を光らせよう!
と現場で監督が言った時、
この作品に関わる私達も
見て頂ける皆さんも、
今日も何処かで桐子の様にため息をついてる誰かにとっても大事な光になるなと思いました。

走れない人の走り方で走ります。
切実すぎてどこか笑えて真っ直ぐな愛おしい映画です。

山本奈衣瑠(主演・小島桐子役)

映画『映画『走れない人の走り方』公式サイト』画像

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